平成31年度 第2回 高知声と点字の図書館運営協議会議事録 日時:平成31年3月27日(水曜日) 午後7時から9時まで 場所:オーテピア4Fホール 出席者 【委員長】  高知県社会福祉協議会 常務理事 福島 寛隆 【副委員長】  高知県眼科医会 会長 田内 芳仁 【委員】  有識者 上田 真弓  点訳ボランティア団体 高知ブライユの会 代表 小野 ちづる  高知県身体障害者連合会 視覚障害生活訓練指導員 金平 景介  高知県視覚障害者協会 会長 恒石 道男  高知県視力障害者の生活と権利を守る会 副会長 正岡 光雄  音訳ボランティア団体 高知朗読奉仕者友の会 会長 松田 光代  NPO高知県肢体障害者協会 会長 森下 昭仁  高知県立盲学校長 八木 千晶 様(欠席) 【事務局】  声と点字の図書  館長  坂本 康久           副館長 青木 照子           係長  青木 利恵 【事務局関係機関】  高知市教育委員会 市民図書館長 貞廣 岳士  高知県教育委員会 高知県立図書館長 渡辺 憲弘  高知県地域福祉部 障害福祉課 課長 西野 美香  高知県地域福祉部 障害福祉課 課長補佐 野町 光宏     1 挨拶 (坂本館長) 2 議事  委員長:本日の議題は,平成30年度の事業実績,並びに来年度の事業計画の二つを予定いたしております。皆様の,忌憚のないご意見を頂戴いたしたいと考えております。よろしくお願いいたします。  それでは早速,議事次第に沿いまして,一点目の議題,平成30年度の成果報告につきまして,事務局から説明をお願いします。    (事務局)  【資料説明】   (委員長)  今年度の実績につきまして,事務局より説明がありました。ご質問などありましたら,各委員さん,よろしくお願いいたします。   (委員)  いつも図書館には,大変お世話になっております。図書館はほぼ毎日,一日二回は対面朗読で利用しております。今,館長さんの方から詳しい説明がありまして,非常に多方面に,また県下各地に訪問されて,利用者への啓発や団体貸し出しなどされたことは,大変素晴らしいことだと思います。  私からお訊きしたいのは,一つ目は図書館周辺の街づくりについてです。図書館からは南北に道があり,そこには点字ブロックが敷かれているわけですけれども,大橋通周辺にはたくさんの自転車が置かれていて,それが点字ブロックにもはみ出しているわけです。帯屋町アーケードにもたくさんのものが置かれていて,私はだいぶ慣れましたが,図書館へ来る人はずいぶん苦労するのではないかと思います。このあたりのお考えをお聞かせいただきたいと思います。  二つ目は,図書館にある地図についてです。世界地図などをよく見せていただいておりますけれども,ページをあちこちめくらなければいけないなど,把握に難しさを感じます。高知の点字図書館としてもっと研究をして,工夫していただけないかという点です。3Dプリンターやエーデルなどを活用し,またそれぞれに講師を呼んで勉強会を開いてはどうだろうと思うわけです。それで,必要な地図を作る方法を考えていったらどうだろうと思います。  三つめは,三者交流会についてです。今年は,私は来られなかったのですけれども,去年も,図書に関する問題があまり論議されたとは思っておりません。これは,せっかくの機会ですから,ボランティアの方に感謝の気持ちを表すとか,こんな本を読みたいとか,こんな本を読んで良かったとかいうようなことを,お互いに意見を出し合う,という場に是非していただきたいと思います。 (事務局)  点字ブロック上の自転車につきましては,市内各所で発生している状況もあり,課題と考えているところです。オーテピア周辺の点字ブロックについては,市の担当課にも相談させていただきたいと思います。  それから触地図についてですが,今年度は3Dプリンターの活用についても検討してみるということで,講師を呼んでのスキル研修なども考えているところです。特に3Dプリンターにつきましては,科学館の方が実験的にアゲハ蝶やセミを製作した際に,視覚障害者の職員も初めて蝶の羽が大きいことがわかったということも申しておりましたので,活用を研究していきたいと思います。  触地図に関しましては,商工振興課が作りました帯屋町周辺のバリアフリーマップを,触地図化に取り組んでおります。相談させていただきながら良いものを作っていければと思っております。  それと三者交流会の件ですが,いただいたご意見を踏まえまして,来年度の交流会を考えてまいりたいと思います。以上でございます。   (委員長)  そのほかにはいかがでしょうか。 (委員)  何点かお伺いいたします。  新規利用者数が80人とのことで,前回もお伺いしたかもしれませんが,目標数はいくつなのかというのをお訊きしたいところです。   (事務局)  今年度は基礎資料がなく,目標数が立てにくかったのですが,今までが年に最高30人程度でしたので,最低でも60人を目標としておりました。80人というのも頑張った結果なのですが,県内の読者困難者の潜在数から考えますとまだまだですので,一層の利用者獲得に取り組んでいきたいと考えております。   (委員)  具体的な数字というところが,計画の方を見ても書いてありませんので,是非目標を設定して,もしそこに達しなかった場合にはどこがいけなかったのかを検証して,それを分かりやすく説明していただきたいなと思います。その設定された60人の根拠というのもなかなか難しいかもしれませんが,利用者数と来場者数と団体貸し出し数といった数字を明らかにして行かれた方が,年間の計画を立てる上でもやりやすいのではないかという気がします。  次に,ホームページについてですが,オーテピア声と点字の図書館としてのページというのはないのですよね? (事務局青)  オーテピア全体としてはありますが… (委員)  オーテピア高知図書館のフェイスブックのいいね!の数を知っていますか?調べたのですが,280人でした。もっといるのかなと思ったのですが,これは声と点字の図書館の話だけではなく,図書館全体としてもうちょっとSNSへの発信の仕方も含めて広報していただきたいなと思います。ほかの図書館については知りませんが,たとえばトヨタ自動車は49万です。別にそこを目指せというのではありませんが,あまりにもこの数字は少ないと思います。その発信の仕方というのも難しいと思いますが,僕の考える利用者数の増加というのは,一般の啓発から利用者増へつながると考えておりまして,是非図書館全体で広報・啓発に取り組んでいただきたいなと思います。  また,各イベント等もなさっていると思うのですが,自分の情報の入手も不十分な部分がありますけれども,せめて本会の委員にはこういうイベントがありますということを是非教えていただき,それを僕らも啓発していきたいので,そのSNSのことと,イベントのことをよろしくお願いしたいと思います。  一つのアイデアとして,市町村別の利用者数というのがあるはずです。市町村ごとの利用者数を明らかにして,うち視覚障害の方が何人でというようなことをやると,視覚障害の方の何パーセントが図書館を利用しているかということが分かると思うのです。で,その利用率が少ないところを重点的に取り組むなどというのも,根拠立ての一つの方法ではあると思います。   (事務局)  ありがとうございます。我々も,数値目標的なものは必要であると考えておりまして,これまでは分母(読書困難者の全体数)が不明なために利用者数の目標設定がしづらいといったところがありましたけれども,今年度で実績が出ましたので,その実績を超えていくのが最低限必要と思っております。今回のご意見を踏まえまして,指標づくりに取り組みたいと思います。  ホームページに関しましては,オーテピア全体のページから,それぞれ高知図書館,声と点字の図書館,みらい科学館へと入っていく形になっておりますけれども,その他フェイスブックを通じた一般の方への啓発となりますと,申し訳ありませんが,もう少し研究してみなければいけないかと思っております。   (委員)  みらい科学館は人の集まる場所ですので,そこへ声と点字の図書館の情報を置くなどして,さらに一般の方への啓発に取り組んでいっていただければなと思います。 (委員)  私もオーテピアのホームページを見させていただいて,その中にはフェイスブックやブログなどもありました。ただ,ブログなどは各個にリンクなども張られていて,情報を得ていくにはとても時間もかかり難しいと感じました。  これは個人的な意見ですが,別にツイッターを開設していただけたら,自分としてはパソコンからもスマートホンからも見るのが楽なので,ポイントポイントでこのような行事がありますといったことだけツイッターで流していただいて,そこからホームページに入っていただくような形が良いかなと思いました。  次に図書資料に関して,貸し出しにおけるコンテンツ提供というのは,サピエからダウンロードしたものをCDに焼き付けて,これを利用者さんに送られているという理解でよろしいのですよね?   (事務局)  その通りです。   (委員)  直接パソコンからサピエにアクセスして利用している数字というのは分からないのですよね?   (事務局)  昨年度の統計がまだできていませんが,そちらの方がたくさんいらっしゃるとは思います。   (委員)  それから,新規登録のところで読書困難者とありますけれども,ここで言う通常の活字サイズ(での読書が困難)とはどういうものなのでしょうか。   (事務局)  いわゆる,小さい字が読めない方です。たとえば,ロービジョンの方など,通常の書籍等の字のサイズでは読むことが困難な人ということです。    (恒石委員)  分かりました。  次に,パソコンの指導や教室といったことに関してですが,これは日数というか実数というか,何人ぐらいされたのでしょうか。   (事務局)  実人員がお二人でした。   (委員)  パソコンをやりたいという人は多いと思うのですが,いざ取り組むまでがしんどいのでしょうか。もっと増えても良いように思うのですが,難しいのでしょうね。   (事務局)  パソコンは,視覚障害のある方にとってこれを習得すれば,情報環境が非常に向上します。しかし,実際に講座等を募集しても,なかなか集まらない現状があります。やり方を根本的に変えなければいけないと思っております。また,先日の中四国の図書館館長会では,スマホやタブレットの講座をやるとかなり人が集まるといったような話も出まして,情報機器も進化しておりますし,そういう方向性でも考えていかなければいけないかなと思っているところです。   (委員)  スカイプなどで友達ができ,パソコンを使ったことで家の外に出られるようになったというような人もおりますので,もっともっと使える人が増えれば良いなと思います。  次に,三者交流会ですけれども,この二月に行われた時の利用者の数はどれぐらいでしたか?   (事務局)  利用者さんは,6名でした。   (委員)  この交流会のテーマにもよる部分もあるかとは思います。これだったら行こう,これだったら行かないといったところで,それは人それぞれの好みになりますが,それにしても少し少ない気もします。  それから,その周知方法について,すばるには掲載されていますけれども,できればこれも年に何回もというようなものでもありませんので,できれば登録者一人一人に郵送で知らせてはどうかと思いましたがいかがでしょうか。   (事務局)  「すばる」は,できるだけ全員の利用者さんに取っていただくようにしています。それと,登録者全員にお出しするというのは,登録して下さっている方の中には死亡,あるいは転居された方なども含まれておりますので,難しい状況にあります。ただ,5年以上利用のない方は除外するなど,より実数に近い数字を出して要覧に掲載するようにはしております。   (委員)  すばるは,希望者にのみ?あるいは,取られていない方についても,こういうのがありますよというのを知らせて送られていますか?   (事務局坂本)  新規登録して下さった方には,全員にお送りするようにしています。また,デイジー版を発行するようにしてから,より多くの方に購読していただけるようになりました。   (委員)  登録者の半数ぐらいの方には送られていますか?   (事務局)  「すばる」は,およそ300人程度はお送りしています。発送者数など詳細を後日お知らせします。   (委員)  イベントなどの周知方法についてはまたご検討下さい。もう一つ,蔵書目録が去年出来たのですけれども,この蔵書目録というのは,基本的に毎年作られるべきものなのではありませんか?   (事務局)  そうです。少し遅れておりまして,今年度,二年分をまとめて作成しました。来年度から毎年作っていきたいと思います。 (委員)  その分量は,どれぐらいのものなのでしょうか?   (事務局)  毎年度新たに登録した蔵書を掲載しています。   (委員)  目録を送ってほしいという方はたくさんいらっしゃいますか?   (事務局)  あまりいらっしゃいません。   (委員)  すばるにも載せて?   (事務局)  はい。   (委員)  それでも少ないですか?   (事務局)  少ないです。   (委員)  分かりました。以上です。   (委員)  この事業は県下全域のものとしてやられているとのことですので,是非市町村別の広がりや数を出していただいて,教えていただきたいと思います。  次に,研修についてですが,研修を受けた(ボランティアの)方が,そのあとどれぐらい実際に活動されているかといったことは分かりますでしょうか? (事務局)  市町村別のものにつきましてはすぐに出ますので,また議事録と合わせて委員さんの方に送らせていただきます。  また,毎年のボランティア養成講座を受けていただいた方につきましては,そのあとも継続して活動して下さってはいますが,中には仕事が忙しく活動継続が難しいなどで,今年も音訳でお二人ほどやめられております。また,本を一冊作り上げるというのはなかなか大変な作業で,中にはそれが難しく,やめられていく方もいらっしゃいます。   (委員)  次に,全体の事業が,どれぐらいの予算でされているのかお教えいただけますでしょうか。   (事務局)  今回,予算を出しておりませんでしたが,点字図書館費の予算として来年度は97,393,000円ということで,これは人件費・職員給与費等も含めてということで,その中で職員給与費が75,000,000程度ございます。そのほか,施設管理費やボランティア養成事業,利用促進事業に使われているような状況ですが,これについてもまた,先ほどの数字と合わせて皆さんに送付いたします。   (委員)  田内です。1ページ目の,平成30年度の(新規登録の)80人という部分ですが,登録に至ったきっかけの内訳など分かりましたらお教えいただけますでしょうか。   (事務局)  そのあたりの,どうして登録にいたったかの経緯を登録時にお伺いすべきだったのですが,チェックシートの中で項目を入れておらず,実情把握ができておりません。PRのチラシやパンフレットを見て,出前講座を通じて,あるいは図書館見学に来ていただいたことをきっかけに登録して下さったとか,ルミエールサロンさんや眼科医療機関さんからのご紹介などもありました。ただ,その具体的内訳の把握をしていなかったのは反省点です。申し訳ありません。 (委員)  次年度の実施計画で,スマートサイトもありますので,またそれをきっかけに来られる方も今後増えると思いますので,またよろしくお願いします。   (委員)  点訳ボランティアの小野と申します。平成30年度の新規登録者が80人ということでしたが,先ほど「すばる」を300人ほど送られていて,ほぼ全員に送付されているとのことでしたが,そうしますと,全体の登録者数が300人ということになるわけですよね?一年で80人もの登録があって,図書館が過去何十年もやっていて300人の登録者しかいないというのは,ものすごく少ないのではないでしょうか。   (事務局)  今までに80人もの登録があったことは,過去なかったと思います。一番多くても,30人くらいというのが最高でした。また,ご高齢の方の等録が多く,死亡などによる自然減ということもあります。   (委員)  全体の登録者数の内,実際に利用されている方の数を出しておかれるのは大切なことだと思います。様々な事情で利用できなくなった方がいらっしゃるのは分かりますが,そこは一度精査しておかれた方がよいのではないでしょうか。  それともう一つ。予算の中で,本に割かれる予算を入れておいていただけるとありがたいです。   (事務局)  まず登録についてですが,一般の図書館では3年間以上利用がなければ抹消ということでやっております。実人員に近いところということであればこちらも3年利用がない場合には登録抹消することも考えとしてはありますが,現在は死亡や転出など判明した場合のみ登録を抹消しています。  サピエ図書館を個人で利用されている方は,図書館利用がない方もいらっしゃいます。登録者の状況をすべてメンテナンスしていくことは不可能です。  今,皆さんに「すばる」の購読を勧めているのも,すばるを購読していただくことで,死亡などのご連絡をいただいたり,利用者の情報把握の意味合いもあります。そういったところで利用者の実数の把握にも努めているところです。 (委員長)  まことに申し訳ありませんが,時間が押しております。ご質問も多々あろうと存じますが,二番目の議題をご説明頂いた後,改めてご質問を頂きたいと思います。それでは,事務局から説明をお願いします。 (事務局説明) (委員長)  ありがとうございました。それでは先ほど質問の途中になりました,本の予算についての回答をお願いします。   (事務局)  本の予算ですが,来年度の予算として点訳・音訳の原本図書購入や雑誌などの購入,そういったものをすべて含めて,115万円を予定しております。   (委員)  ひっくるめてでなくて,それぞれの項目で点訳の予算がどれぐらいでという風にお願いしたいと思います。 (事務局)  内訳は,原本図書購入費として,点訳・音訳図書製作用図書が294,150円。雑誌購入費が,点字雑誌104,700円,点字雑誌の活字版21,456円,録音雑誌95,657円,以上の合計が,515,963円となっております。  それと,販売されている点字,録音,マルチメディアデイジーなどのバリアフリー図書の購入費が50万円,合わせて185万円です。   (委員)  その本の予算の中で,ボランティアの方が自由に本を選び,制作できるような予算を組んでいただきたいと思います。またそれに関連して,前から選書会を要望しておりましたが,そちらはどうなりましたでしょうか。   (事務局)  製作図書につきましては,必要なものを随時購入しております。それと選書会につきましては,まだ検討中です。まず,図書製作基本方針を策定して,選書会等について検討していきたいと考えています。   (委員)  どういう本がほしいかや,どういう本が読みたいかというアンケートを実施して,そのアンケートに基づいて選書会を作るなり,それから図書の制作に入るなどして,利用者,ボランティア,図書館職員が一体となって図書館を盛り上げていただきたいと思います。  今年は,全国の点字図書館にとって転換点ともなる,視覚障害者の読書を推進するマラケシュ条約に日本政府も加盟し,実行の年になります。マラケシュ条約に基づいて,読書バリアフリー法ができるわけです。こういうことで,図書館が一丸となって進んでいかなければいけない年なのです。まだまだ言いたいことはありますけれども,今回は時間の関係でここまでにいたします。   (委員長)  それでは,まだ発言されていない委員さんから,ご意見を頂戴したいと思います。上田委員さん,どうぞ。   (委員)  二つだけお尋ねします。この運営協議会において,私たちがどこまで関わって知っておけばいいのかなという点で,今日の話の中でも,予算のことがどうしても出てくると思います。やりたいことと,やらなきゃいけないこととたくさんあると思うのですが,この30年度の予算と31年度の予算には増減があって,新規事業項目等もあって,その数字をどの項目にどのように振り分けているとか,一覧で見えるような事業計画的なものがあると非常に分かりやすいのかなと思いました。  それともう一つは,登録者のことが先ほどから出ていて,広報が的を射ているかどうか分からないとのことだったのですが,この利用登録者が増えていくといいというのであれば,この登録することのメリットというか,どういうことで私たちは登録を勧めていけばいいのかなど,改めて教えていただきたいと思いました。   (事務局)  昨年度の予算は,当初予算の総額は83,881,000円です。今年度当初予算は,97,393,000円ということで,約1400万のアップとなっておりますが,これには施設管理費や職員の増員などの部分も含まれております。これもまた,比較できるような資料をお送りいたします。  それともう一点の利用登録に関してですが,これは図書館資料の貸し出しを受けるためにしていただくもので,一般図書館と変わるものではありません。ただ異なるのは,声と点字の図書館の利用登録対象者は読書が困難な方であることです。     (委員)  それでは,登録のメリットとしては,広報誌を受け取れるということ?    (事務局)  メリットといいますか,図書の貸出やデイジーの再生専用機の貸出しなどのサービスを受けるために必要な手続きということです。   (委員)  今回,点字図書館職員さんが,ずいぶん外向きにも動かれたというようなことを伺っておりますけれども,その手ごたえはいかがだったのでしょうか。   (事務局)  先ほど成果報告のところでもご報告させていただきましたが,いろいろな施設や特別支援学校などを訪問する中で,様々な読書困難な方々の実情が少しずつ把握できるようになり,今後,さらに積極的に取組をすすめていくことで,利用して下さる方も増えていくのではないかなと思うようになりました。 (委員)  ということは,単なる広報の効果ということだけでなく,実際に動いた結果だということで,大事な成果だったのではないかと思います。これからも,実際に困っている方の状況把握を続けていただきたいと思います。  それから,新規に利用登録された方から,実際に利用してみた感想などはお聞きになっていらっしゃるでしょうか。   (事務局)  新規利用登録者の声に関しましては,まだ把握しきれていない状況です。それも,図書の貸し出し履歴や利用の継続などの状況を見ながら,来年度の事業の重要な取り組みの一つとしていきたいと思います。   (委員)  それから,遠隔地の対面朗読についてですが,これは携帯電話を使っておやりになったのでしょうか。   (事務局) すでにおひとりに対して実施しています。 (委員)  実績というのは上げておられますか。   (事務局)  携帯電話による対面朗読の実施件数は,二月末現在で146件です。   (委員)  ありがとうございました。  この場でのお話ではないかもしれませんが,音訳ボランティアも高齢化が進んできており,人材不足も出てきております。そのあたりのことは,図書館として育成も含めて何かお考えでしょうか。   (事務局)  幸い,養成講座も定数以上の参加者がありました。今後は,ボランティアが継続して活動していただけるような対策も必要ではないかと思っています。   (委員)  はい,ありがとうございました。   (委員長)  最後,どうしてもというご意見のある委員さん。恒石委員さん。   (委員)  ルミエールフェスタやイベントへの参加ですけれども,利用者の中で実際に参加できる方というのは限られた方だと思うのです。そうして限られた人しか参加できないとなると,いろいろ要望したいことなどがあっても,それが反映されるのが参加できる人に限られるなどということにもなりかねないと思うのです。そういう,参加できない利用者の声を聴くためにも,メールや手紙などでも,要望や意見などを聞く方法を検討されてみてはいかがでしょうか。  また,スカイプやラインを含めての対面朗読は大変良いものだと思いますし,カメラなどを通じて遠隔でのサポートは非常に助かるものですので,引き続き新しいサービスに是非取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願いします。 (事務局)  ありがとうございました。   (委員長)  お時間が過ぎておりますので,まだまだ言い足りないことはあろうかと思いますが,また次が秋にかけて予定されているということでございます。またその際には,今日ご意見を頂いた,予算の関係であるとか,あるいは広報の多様化,SNSなどの利用状況,登録者のメンテナンスのやり方などについては,こういった部分につきましてはおそらく先進県の事例などが蓄積されていると思いますので,他県でどうやって行われているか等の情報提供をしていただければありがたいと思いますので,よろしくお願いいたします。  以上を持ちまして,本日の審議を終了いたします。